2006年4月11日 (火)

もち2 深まる謎

 さて、すっきり整理できたはずだったのに、結局謎が深まってしまった「」と「餅」。その後、中国人の友人にこの話をしたところ、「原材料ではないはず」と、ayazi説あっさり却下。いわく、「」は「松散」(柔らかくて固まっていない)である程度かさがあり、「餅」は「扁」(平べったい)ものとのこと。

 で、たまたま一緒に行った輸入物中心のミニスーパー「Jenny Lou’s」で、商品見ながらお勉強。さて、次の食品は「」でしょうか?「餅」でしょうか?

 

<食料品コーナーで>

①ケーキ

②ホットケーキ

<パンコーナーで>

③フラワートルティーヤ

④マフィン

⑤ピタ

⑥タコスシェル

  ↓

  ↓

  ↓

  ↓

  ↓

  ↓

 はい、解答です。

  (ダンガオ:dan4gao1)

   ・・・ 卵入っててふわふわだから「蛋」。

      ちなみに卵は「鶏蛋」。
      あ、でもダックの卵は「鴨蛋」。

      ピータンは「皮蛋」または「松花蛋」。

②餅 → [火考]餅(カオビン:kao3bing3)

      または薄餅(バオビン:bao2bing3)

   ・・・ 「[火考]餅」は、フライパンで「焼く」ってとこに注目した名前、
      「薄餅」はもちろん「薄い」ことがポイント。

      「薄い」っつってもだいぶ厚みはあるが、

      「ケーキにしては」って意味かなあ。
      やっぱり丸く伸ばしてて平たいから「餅」なんだろうな。
      この例は「
」と「餅」の使い分けが分かっておもしろい例。

③餅 → 乾面餅(ガンミエンビン:gan1mian4bing3)

   ・・・ なんで「乾」なのかいまひとつ良く分からないが、
      すごーく薄くて焼いた後水分がだいぶ飛んじゃっている

      感じだからかしらん。

      ちなみにトウモロコシ粉のトルティーヤは「玉米乾面餅」。
      「玉米」はトウモロコシのこと。

  (ソンガオ:song1gao1)

   ・・・ ふっくら柔らかいマフィンが「松」なのは、納得。
      樹木の松を連想してはいけませんよ。

      この場合の「松」は形容詞。

⑤餅 → 中東餅(ジョンドンビン:zhong1dong1bing3)

   ・・・ あー、「中東」ね。そうね、そうね、
      食べられている地域からとったネーミングもあるね。

      卵豆腐なんて、日本から入ってきたってだけで

      「日本豆腐」だからね。

      「日本豆腐」と言えば、
      こっちではこれをお醤油味で炒めて食べる。

      チューブパックになっていて
      日本の卵豆腐よりちょっと固いので、
      炒めてもくずれにくいのだ。

⑥餅 → 殻餅(クービン:ke4bing3)

   ・・・ 「シェル」なので「殻」。ここまで固くなっても、

      やっぱり「餅」なのね。

【Jenny Lou’s勉強会の成果】

餅・・・ 辞書によると→「小麦粉をこねて薄く円盤状にのばし、
     平鍋で焼くか蒸すかした食べ物の総称」、
     そして形状は丸くて平べったく(←ここポイント!)、

     ふっくらしていない、押し固めてある。

 ・・・ 辞書によると→「米の粉・小麦粉を主材料として作った食品」、
     そしてふっくらして柔らかく(←ここポイント!)、

     中身があまりつまっていない。
     ふうむ、原材料の問題もあるけど、

     質感と形状が重要ポイントらしい。
     あれ?でも、大根もちはそんなにふっくらはしてないけどナー。
     台湾系の食品だから、また微妙に感覚がズレてるのかナー。
     それとも、本場のは大根ちゃんがいっぱい入っていて、

     柔らかい感じなのかナー。

 さて、最後に一つ問題。「粉餅」とは何のことでしょう?

   ↓

   ↓

   ↓

   ↓

   ↓

   ↓

答え: パウダーケーキ(ク)ファンデーションでした!

粉餅・・・うええ!でも確かに平たいし、だいぶ固めてあるね。

【おまけ】

 ところで、中国語で「クッキー」は「曲奇」(qu3qi2)、「ビスケット」は「餅乾」(bing3gan1)と言う。「曲奇」は英語からの音訳。「餅乾」のほうは、小麦粉を原材料にした丸く平たく伸ばしたもの(「餅」)を焼いた(水分を飛ばした=「乾」)、というところからのネーミングかね?そう言えば、日本で見たウンチク番組で、「クッキー」はおかしの仲間で、「ビスケット」はパンの仲間に分類されるんだそうな。だからクッキーはおやつでしかないけど、ビスケットは主食にもなる。ちなみに「パン」は「面包」(mian4bao1)。「面」は小麦粉のこと。夏目漱石さんの小説を読むと、パンのところに「麺(めんぼう)」という漢字が当ててあるよ。明治時代はこう言っていたのか、それとも漢文に明るかったという漱石氏ならではのことなのか、はてどっちだろう?

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2006年3月26日 (日)

もち

 おととい、行きつけの焼酎バーで飲んでいたら、常連さんが自作の大根もちを持ってきてくれた。エビの風味がきいていて美味。私も大好物だ。昔大学時代に巣鴨の台湾料理屋さんで食べて以来のファン。大根もちって、大根以外に何が入っているか知ってますか?餅米の粉が入っているんだって。初めて知った。

 ところで、大根もちは中国語で「羅卜糕」(ルオボガオ)と言う。「羅卜」が大根で、「糕」がもち。そう、「」じゃないのだ。そう言えば、餅米を使ってつくったおもち(日本のおもちのイメージよりは韓国のトックに近い)も「年糕」で、「餅」じゃない。じゃあ、中国語の「餅」は何かと言うと、小麦粉をこねて薄くのばし焼いたり蒸したりした食べ物のこと。そっか、日本語だとお米の粉が「餅」だけど、中国語の「餅」は小麦粉なのか!だよね、だよね。だから同じ「煎餅」でも、日本だとお米の粉でできてるおせんべいで、中国だと小麦粉をクレープ状にして焼いた食べ物になるわけね・・・フムフム、自分的にかなり納得。

 でも、ちょっと待てよ?ケーキは小麦粉で出来てるけど「蛋糕」だなあ。あれ?小麦粉どころか穀物使ってないアイスクリームも「雪糕」だなあ。で、辞書引いてみた。「糕=米の粉や小麦粉を主材料として作った食品」だって。原材料の他に、調理方法によっても違うのかな。形状の問題かな。もう少し研究してみよ。

 日本と中国って、どっちも漢字を使っている国なので、かなりの部分単語も共通なんだけど、時々ビミョーに違っていて面白い。「手紙」がトイレットペーパーだったり、「愛人」が配偶者だったりといった有名な例は置いておくとしても、他にもちょっとした食い違いがあるせいで、日々の生活で勘違いしたり恥をかいたりすることがある。日本からおせんべいを持って帰ってきて、中国人に「煎餅だよ」と言うと、きょとんとしてるもんね。最近は「日式煎餅」と言ってから、「お米でできてるよ」とわざわざ付け加えているけど。

 同じ漢字の国と言えば、こっちで書類を記入したりすると、「漢字上手いわねえ!」と本気でビックリされることがある。日本人が漢字を書けることを知らない人、多いですよ。中国人にしてみると、自分たち以外は漢字みたいな難しい文字を書けないと思っているらしい。と言うか単に自分たち以外の国や民族の文化に興味ないだけかも。そんな時は、「実は日本でも漢字を使ってるんです。遠い昔に中国から漢字を教えてもらって、とても便利なのでずっと使わせてもらってるんですよ」と答えるようにしている。こう言うと結構、悪い気しないみたいですよ。このくらいのリップサービスはしてもいいかな、と。

 

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